外国為替におけるレバレッジ-その有効活用方法

Michael Stark

Exness 金融コンテンツリーダー

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これは投資アドバイスではございません。過去の実績は将来の結果を保証するものではございません。取引に際しては、ご自身の責任で行ってください。

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外国為替、およびその他のCFDにおけるレバレッジは、ブローカーが提供するサービスです。取引口座の資金額は同じでも、より多くのトレードが可能になります。レバレッジを利用できることは、デリバティブであるCFD、そして受渡可能な資産のトレードとの間での大きな違いの1つとなっています。

この記事では、外国為替におけるレバレッジについてのあらゆる質問に答え、トレーダーであるご自身にとってのその意味を解説します。この記事を読めば、レバレッジの仕組み、高レバレッジでのトレードを実践する前に知っておくべきことが分かります。

外国為替トレードにおけるレバレッジとは

レバレッジとは、口座に入金している資金のみでトレードできる以上の規模の注文が発注できるようになるサービスです。レバレッジは融資とは異なり、実際の資金とレバレッジを適用させてトレードできるようになる額の倍率を意味しています。

ポジション発注に利用できるレバレッジの倍率は、トレードする金融商品、重要な外国為替市場ニュース、残高など複数の要因によって変動します。これらの詳細を見ていく前に、まずレバレッジの仕組みを解説します。

レバレッジの仕組み

1:100のレバレッジを使っているトレーダーであれば、$1入金するたびに、取引口座に$100があるかのようにトレードできることになります。これは、トレードを発注し保有し続けるために必要な資金の量、つまり必要証拠金に影響してきます。

レバレッジを用いている場合、必要証拠金要件は低くなります。計算式は、以下のようになります。

契約サイズ × ロットサイズ ÷ レバレッジ = 必要証拠金

レバレッジ適用時の必要証拠金計算

ドル円(USDJPY)で、1:500のレバレッジで0.2ロットの買い注文を入れる場合、外国為替のレバレッジの計算を例に説明します。

レバレッジ1:500でUSDJPY 0.2ロットに必要な証拠金:100,000 × 0.2 ÷ 500 = $40

1:500のレバレッジを用いる場合、USDJPY 0.2ロットには$40の証拠金が必要になります。レバレッジを用いない場合、必要証拠金は$20,000となります。

利用するレバレッジが何であれ、証拠金をご自身で計算する必要はありません。Exnessが提供している「投資カリキュレーター」をご利用ください。

レバレッジと必要証拠金他との関係

レバレッジは、プラットフォーム上で見かける数字に影響を及ぼす主要因の1つです。その影響には、以下のものが挙げられます。

  • 残高:取引口座にある実際の資金。
  • 有効証拠金:残高に加え、含み損益を合算したもの。保有中のポジションがなければ、有効証拠金と残高は同額になります。
  • 外国為替必要証拠金または利用中証拠金:トレードを保有し続けるために必要な、レバレッジが適用された資金を差し引いた金額。
  • 合計必要証拠金または合計利用中証拠金:すべてのポジションの必要証拠金の合算。状況が明確である場合または特に明記が不要な場合、単に「必要証拠金」と呼ばれることもあります。
  • 余剰証拠金:新規注文を発注するのに利用できる金額。
  • 証拠金維持率:合計必要証拠金に対する有効証拠金の比率。
  • MT5のツールボックスには、これらすべての数値が一か所で表示されます。

    このMT5の例では、トレーダーはレバレッジ1:100でゴールドの小規模なポジションを保有しています。Exnessのウェブプラットフォーム、MT5、またはあらゆる端末でお使いのすべてのプラットフォームで、レバレッジおよび必要証拠金について学べます。これらのプラットフォームでは、有効証拠金、必要証拠金、余剰証拠金、証拠金維持率が自動的に計算され、ご自身で計算する必要はありません。

    レバレッジの利用

    レバレッジの仕組みの基本がわかった今、トレードにおいて大きなチャンスとも大きな試練ともなることにお気づきでしょう。一方、何十万ドルもの入金をしなくて済むよう、ある程度のレバレッジを使う必要があります。

    実践におけるレバレッジの利用

    レバレッジには、利益を増やせるポテンシャルがあるものの、損失が拡大する可能性もあります。より大きな規模でのトレードは、結果が有利なものとなれ不利なものとなれ、パフォーマンスを増幅させるためです。経験が浅く思慮に欠けるトレーダーは、経験豊富な外国為替トレーダーより失うものが多くなるのが常です。

    あらゆるトレーダーにとって最適なレバレッジというものは、存在しません。最適なレバレッジとは、ご自身の目標、経験、経済的な状況、その他要因によって変動します。これを踏まえ、無料のデモ口座でさまざまな残高やレバレッジで検証し、練習すると良いでしょう。

    Exnessが提供するレバレッジ

    Exnessでは、金融商品により、固定式および可変式の両方のレバレッジを提供しています。固定式レバレッジが適用されるのは仮想通貨、可変式レバレッジが適用されるのは外国為替及びその他のほぼすべての金融商品となっています。

    利用できるレバレッジは、残高が増えるにつれ下がっていきます。例えば、残高が$1,000(または別の通貨の相当額)を超える場合、無制限レバレッジはご利用になれません。ただし、出金したり別口座を開設すれば、無制限レバレッジを利用できます。

    外国為替レバレッジは、重大ニュース発表前後には制限されます。米雇用統計(「NFP」とも呼ばれる)などの主要指標の発表15分前~5分後までは、新規ポジションに適用できるレバレッジはほとんどの金融商品で最大1:200、インデックス(指数)では1:50となります。

    他にも、まれなケースで利用できるレバレッジの上限が下がる場合があります。詳細は、Exnessで口座を開設後、パーソナルエリアのヘルプセンターでご確認いただけます。

    利用するレバレッジ率の選択

    ご利用の口座のいずれかでレバレッジを変更するには、まずExnessパーソナルエリアにログインしてください。パーソナルエリアのメインページで「マイアカウント」を開き、レバレッジを変更したい口座を探し、黄色のボタンの右にある3点リーダー(︙)をクリックしてください。その後、画面に表示される「最大レバレッジの変更」をクリックします。

    Exnessのパーソナルエリアでの最大レバレッジの変更はここで行います。

    ドロップダウンメニューから、お好みのレバレッジを指定すると変更が適用されます。ただし、前述の通り、高い倍率のレバレッジを利用しても常に効果的であるとは限らないことが、この画面の説明で確認できます。

    レバレッジの変更の際、この注意書きをよく読んで理解することが非常に大切です。

    レバレッジはリスクを高め損失をもたらすのか

    単純な答えとしては、そうではない、となります。損失を発生させ、リスクを高めるのは、思慮に欠けたトレードです。損失の理由には、非現実的な期待と強欲、思慮に欠けるストップとターゲットの設定、研究不足とトレードのモニタリングの怠慢など、多くのものがあります。

    リスクとレバレッジ

    レバレッジは、直接的に損失を発生させたりリスクを高めたりすることはありません。ただし、損失または利益の規模を膨らませます。

    1:20のレバレッジで、0.01ロットのユーロドル(EURUSD)の売りを入れるとします。期待した結果にならず、トレードは20 pipsの損失となり、$2失うことになります。

    もし1:2000のレバレッジを利用して、このトレードで0.01ではなく全力でロットを張っていたとしたら、結果の規模ははるかに大きくなります。$2ではなく、$200を失うことになるのです。レバレッジは、レバレッジを使っていない場合より多くの損失を発生させることがあるものの、その直接的原因ではありません。

    レバレッジを使う潜在的なメリット

    優れたトレーダーであれば、レバレッジにより利益を増やせる可能性があります。前述の通り、必要証拠金要件を満たし、より規模の大きなトレードで結果を価値あるものとするため、ある程度のレバレッジは必要になります。

    3か月ごとにレバレッジなして100件の注文をしており、それぞれのトレードが$2の価値となっているとします。60%が利益に終われば、利益総額$120から損失総額$80を差し引いた$40のみが3か月での利益になります。ほとんどの場合、これでは十分な価値があるとは言えません。

    レバレッジをかけた場合の損益

    一方、1:100のレバレッジを利用したとすれば、3か月での利益は$4,000となります。しかし、損益率が逆転したとすると、1:100のレバレッジでは3か月の損失が$4,000になります。

    スキルを身に着け経験を積んだトレーダーにとって、レバレッジを責任ある方法で利用するに当たり、一切不安はありません。このタイプのトレーダーにとっては、レバレッジは実際にCFDのトレードを価値あるものとするための要因の1つとなります。

    レバレッジをかけたトレードの実践的ヒント

    CFDでの投機的トレードと受渡可能な資産への投資の間には多くの違いがある中、最も顕著なものがレバレッジと言えます。比較的少額の入金で大きな金額を扱えるため、多額をあっという間に失いやすくなり、これは避ける必要があります。外国為替レバレッジについて理解するのと同時に、その利用方法も身に着けなければなりません。

    トレードの学習はレースにあらず

    トレーディング以外で、ご自身が身に着けたスキルについて考えてみてください。初めて運転を学んだとき、いきなりマセラティやテスラを運転したでしょうか?軍役についたことがあるのなら、最初に扱った武器は重火器でしたか?初めて料理したのは、懐石料理でしたか?

    そんなはずはないでしょう。トレーディングでも、同じです。いきなり1:2000のレバレッジで始める必要はありません。低い倍率ではじめ、知識とスキルが上がっていく中で、レバレッジも上げていくべきです。

    動く前によく見よう

    実績あるトレーダーのほとんどが、初回に入金したトレードではストップアウトの憂き目にあっています。そうでないのなら、極端に自制心が強い、またはリスク管理にたけている、もしくは本当のことを言っていないと言えます。

    ほとんどのトレーダーは、準備が整う前に本取引口座でレバレッジをかけて外国為替トレードを始めてしまいます。ご自身の準備が整っているかどうかが不明であれば、デモ口座でより多くの時間をかけて練習し、主なリスク管理ツールを研究してください。デモ口座を数年にわたって使い続けなくてはいけないのではなく、実際に資金を投じる前に、本取引で想定される各種状況で練習する十分な時間を費やしてください。

    ルールを検証し、固守する

    個人トレーダーであれプロのトレーダーであれ、下落率と証拠金維持率について厳格なルールを設けていることでしょう。検証をして、金銭的にも感情的にもリスクを減らせると証明できたため、そうしたルールを固守しているはずです。特に初心者であれば、採用すべき優れた戦略と言えます。

    例えば、証拠金維持率が200%を下回っている場合、新規ポジションは一切発注しないというルールを設けたとします。これにより、当初のトレードプランがしっかりしたものであれば、含み損が反転して含み益となる可能性を残すことになります。このアプローチでは、含み損が出ているトレードを即座に決済しなければならないプレッシャーも減らすことになります。

    よくあるご質問

    外国為替市場またはその他のCFDで利用すべき適切なレバレッジは、トレーダー自身のリスク管理と規律によって変動します。この質問への明確な答えは存在しません。

    2018年の規制変更以前、欧州のブローカーは1:200を標準としていました。多くのトレーダーが、今でもこの倍率のレバレッジを利用しています。証拠金を暗算しやすい切りの良い数字でもあります。少額の入金で多くのことが可能になるものの、過剰トレードのリスクが非常に高くなるほどでもありません。

    トレーダーの中には、特に高額な入金をする場合、より低いレバレッジを好む場合もあります。一方、非常に高いレバレッジを好むトレーダーもいます。トレーダーの嗜好次第ではあるものの、1:2000または無制限レバレッジを利用する場合、ご自身のスキルをよく踏まえてご検討ください。トレードで定期的に成果を収めていない場合、高レバレッジはより大きな損失につながる可能性があります。

    外国為替でレバレッジを計算する場合、1:100のように比率で示されるレバレッジの後の方の数字に注目してください。計算したい方法に応じ、その数字を残高に掛け合わせるか、レバレッジをかけていない必要証拠金を割り戻します。

    例えば、$200の入金に1:2000のレバレッジをかけてトレードする場合、200に2,000を掛け合わせます。計算結果は、$400,000となります。

    ユーロドル0.5ロットを1:50のレバレッジでトレードする場合の外国為替取引必要証拠金を計算する場合、50,000を50で割ります。計算結果は、€1,000となります。

    前述の計算の仕組みの詳細は、「レバレッジをかけた場合の必要証拠金の計算」記事でご確認いただけます。ただし、ご自分で計算する必要はありません。お使いのプラットフォーム、およびExnessがトレーダー向けに提供しているカリキュレーターで自動で計算できます。

    CFDをトレードするほとんどの初心者にとって最適なアプローチは、可能な限りレバレッジを低く保つことになります。CFDを有効に活用するにはある程度のレバレッジが必要になるのは事実であるものの、レバレッジを高める前に、一貫性のある戦略を構築し、結果を確認する必要があります。

    Exnessのデモ口座で、様々なレバレッジを用いて気軽に練習できます。実際の状況になるべく近い条件でご自身のアプローチを検証し、うまくいっている点と変更が必要な点を評価してください。

    レバレッジをかけた本取引口座でトレードする前に、数週間に渡り練習を重ねてください。Exnessで提供する最低レバレッジの1:2から始めてください。継続的に利益が出るようになったら、レバレッジを上げることを検討してください。

    レバレッジをかけてのトレード:自分のスキルを踏まえる

    レバレッジをかけるにせよかけないにせよ、トレードにはリスクが伴います。潜在的に高いリワードを求める金銭的な活動には、高いリスクが伴います。高レバレッジでトレードし、そのリスクを管理しないのであれば、多くの資金を失うことになります。レバレッジをかけていない場合でさえ、リスク管理を怠れば、度合いが少ないだけでそれでも資金を失うことになります。

    ご自身は、優れたトレーダーと言えるでしょうか。自信がない場合、本取引口座でトレードするには、レバレッジをなるべく低く保つのが賢明と言えます。まずでもアカウントで練習すれば、さらに良いと言えるでしょう。

    一方、ご自身が一貫して利益を挙げているのであれば、ご自身に適切であればレバレッジを上げることを検討できます。Exnessは、1:2から特定の状況では1:無制限までの多彩なレバレッジを提供しています。

    Exnessでスタンダードデモ口座を開設し、各種レバレッジでトレードを練習してみてください。パーソナルエリアでは、簡単にレバレッジを変更できます。ご自身に適切なレバレッジが見つかり、優れた戦略を構築出来たら、本取引の準備が整ったと言えます。

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    トレーディングを始める

    これは投資アドバイスではございません。過去の実績は将来の結果を保証するものではございません。取引に際しては、ご自身の責任で行ってください。